車が通らない島なら、4歳から10歳の子どもが道の真ん中を歩いても、親が声を張り上げずに済みます。本州の観光地では手を離せない年齢でも、瀬戸内の島の一部では車の往来がほとんどなく、子ども自身の足で歩く時間をつくれます。この記事では、車の少なさを「安全の軸」に据えて、家族4人で泊まれる瀬戸内の島の宿を4軒選びました。晩夏から初秋(2026年8月下旬〜9月)の1泊2日を想定し、フェリーの最終便、島にコンビニがあるか、急病時に本土へ渡る手段まで、制約も含めて正直にまとめています。
| # | 宿 | 島・エリア | Score | 目安価格 | 家族向けの一行 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 休暇村 大久野島 | 大久野島(竹原市) | 93 | ¥33–¥40k | 一般車ゼロ。約700羽のうさぎと温泉、和洋室。 |
| 2 | つつじ荘 | 直島・積浦(直島町) | 91 | ¥15–¥23k | 海水浴場の目の前。和室コテージとパオで外遊び。 |
| 3 | やど Seven Beach | 直島・宮浦(直島町) | 90 | ¥16–¥17k | 宮浦港から徒歩3分。和室と家族風呂、2段ベッド。 |
| 4 | 古宿 たかまつ屋 | 豊島・家浦(土庄町) | 89 | — | 車の少ない静かな島。昭和2年の建物を宿に。 |
※ 目安価格は公開販売価格の集計に基づく参考値で、実際の予約料金とは異なります。1泊2名利用時の1室あたり料金(税込)です。掲載価格が「—」の宿は、公開データが少なく参考値の掲載を控えています。
1. 休暇村 大久野島 — 大久野島(広島県竹原市)
一般車の乗り入れがない島にある唯一の宿。走るのは送迎バスとレンタサイクルだけで、子どもが道の真ん中を歩けます。
Media Picks Score: 93 / 100 65室、島で唯一の宿泊施設(公共の宿)。
目安価格 ¥33,000–¥40,000 / 泊 (2名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
大久野島は、一般の自動車が乗り入れられない島です。忠海港からフェリーで15分、島に着いたら移動は休暇村の送迎バスかレンタサイクル、あるいは歩き。車の往来を気にせず、子どもと手をつながずに歩ける時間が長いのが、この宿を1番に選んだ理由です。島には約700羽の野生のうさぎがいて、休暇村の売店で買える専用のえさを手のひらに載せると近づいてきます。展望大浴場からは瀬戸内の島々と夕日が見え、大人はゆっくり湯につかれます。和室と和洋室があり、家族4人が布団を並べて眠れる部屋も選べます。
集約レビューの傾向
公開レビューデータを集計すると、この宿では「子どもがうさぎに夢中で飽きない」「車を気にせず歩かせられて安心」という、家族連れならではの評価が目立ちます。夕食のバイキング形式が子どもに合わせやすい点も、繰り返し好意的に触れられています。一方で、島の宿は数が限られるため週末や連休は予約が取りにくく、繁忙期の混み具合を指摘する声もあります。えさやりに夢中で日程が押しやすいので、帰りのフェリー時刻を早めに意識しておくと安心です。
向く人 / 向かない人
-
向く:
車の往来を避けて子どもを歩かせたい家族、動物とふれあう体験をさせたい家庭、温泉でひと息つきたい親 -
向かない:
レンタカーで島内をまわりたい旅程、コンビニや繁華街の便利さを求める人、夜間の急病対応を最優先する乳児連れ(島に夜間の総合病院はありません)
具体情報
- アクセス: 忠海港からフェリー約15分、大久野島港から送迎バスで宿へ(一般車の乗り入れ不可)
- フェリー最終便: 忠海発・大久野島行きの最終は19時15分ごろ(時期により変動、事前確認を)
- チェックイン: 15:00〜 / アウト 〜10:00
- 部屋: 和室・和洋室、家族4人で使える部屋あり/全65室
- 温泉・設備: 展望大浴場あり、売店でうさぎのえさを販売、島内にコンビニなし
2. つつじ荘 — 直島・積浦(香川県直島町)
海水浴場の目の前に、和室コテージとモンゴル式テント「パオ」。宿の敷地から砂浜まで車道を渡らずに出られます。
Media Picks Score: 91 / 100 16室規模、海の家併設のコテージ・パオ・トレーラーハウス。
目安価格 ¥15,000–¥23,000 / 泊 (2名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
つつじ荘は、直島の積浦海岸のすぐ前にある宿です。宿泊は和室コテージ、モンゴルの移動式住居を模したパオ、トレーラーハウスから選べて、子どもにとっては泊まること自体が外遊びになります。目の前が海水浴場なので、部屋から砂浜まで車の通る道を渡らずに出られるのが、家族連れには大きな安心です。直島は宮浦港側から本村側へは町営バスや車も通りますが、この積浦のあたりは往来が少なく、夕方になると波の音のほうが大きくなります。ベネッセの美術施設にも近く、昼はアート、夕方は海と、1泊2日でも予定を詰めやすい立地です。
集約レビューの傾向
公開レビューデータを集計すると、「パオに泊まれて子どもが喜んだ」「海がすぐ目の前で移動が楽」という、立地と宿泊スタイルへの評価が中心です。夏の海水浴シーズンは家族連れでにぎわい、BBQができる点も好意的に触れられています。一方で、コテージやパオは設備が簡素で、ホテルのような行き届いたサービスを想定すると印象が変わる、という声もあります。素泊まりや自炊を前提に、島の時間をのんびり過ごす構えで臨むと満足度が高い宿です。
向く人 / 向かない人
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向く:
海遊びを旅の中心にしたい家族、キャンプ感覚の宿泊を楽しめる子ども連れ、アートと海を1泊で両立したい旅程 -
向かない:
冷暖房や設備の整ったホテルを望む人、雨天中心の日程、夕食の会席料理をゆっくり楽しみたい家族
具体情報
- アクセス: 宮浦港から町営バスで約15分、積浦海岸前(宮浦港からタクシーも可)
- 宿泊タイプ: 和室コテージ(定員4名・8名)、パオ、トレーラーハウス
- 子ども対応: 目の前が海水浴場、BBQ利用可、家族・グループ向けの広さ
- フェリー: 宇野港〜宮浦港はフェリー約20分で便数が多め、高松港へ車で渡る最終便は17時ごろ
- 買い物: 島内にコンビニなし、宮浦港周辺に商店・カフェが数軒
3. やど Seven Beach — 直島・宮浦(香川県直島町)
宮浦港から徒歩3分。フェリーを降りて子どもの足で歩いても、車の少ない路地を数分でたどり着けます。
Media Picks Score: 90 / 100 6室、和室と洋室(2段ベッド)、家族風呂2つ。
目安価格 ¥16,000–¥17,000 / 泊 (2名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
やど Seven Beach は、直島の玄関口である宮浦港から歩いて3分の宿です。フェリーの最終便がぎりぎりになっても、港から荷物を持って子どもと歩ける距離なので、時刻から逆算した1泊2日を組みやすいのが強みです。部屋は畳の和室が中心で、2段ベッドのある洋室もあり、子どもは「上のベッド」というだけで楽しめます。家族風呂が2つあるので、周りを気にせず子どもと一緒に入れます。宮浦周辺は車の通る道もありますが、宿の建つ路地はもともと往来が少なく、玄関を出てすぐ歩き出せる距離感です。素泊まり中心で、夕食は港周辺の食堂やカフェと組み合わせて楽しめます。
集約レビューの傾向
公開レビューデータを集計すると、「港からとにかく近くて子連れでも移動が楽」「家族風呂でゆっくりできた」という、立地と風呂への評価が多く見られます。海外からの旅行者にもよく利用されており、アットホームな雰囲気を挙げる声が目立ちます。一方で、こぢんまりとした宿のため、部屋の広さや設備に大きなものを期待すると印象が分かれます。荷物を最小限にして、島歩きの拠点として割り切ると使いやすい宿です。
向く人 / 向かない人
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向く:
フェリー時刻から逆算して身軽に動きたい家族、港近くを拠点にしたい旅程、家族風呂で子どもと入りたい家庭 -
向かない:
広い客室やホテル設備を求める人、夕食付きでゆっくりしたい家族、大人数で1部屋にまとまりたい旅程
具体情報
- 最寄り港: 宮浦港から徒歩約3分(約300m)
- 部屋: 和室5室+洋室(2段ベッド)1室、家族風呂2つ
- 料金の目安: 素泊まりは1名4,800円台から、Wi-Fiあり
- フェリー: 宇野港〜宮浦港はフェリー約20分・高速船約15分で便数が多め
- 買い物: 島内にコンビニなし、港周辺に商店・カフェあり
4. 古宿 たかまつ屋 — 豊島・家浦(香川県土庄町)
車の少ない静かな島で、昭和2年の元旅館を宿に。港のそばの家浦集落を、子どもと歩いてまわれます。
Media Picks Score: 89 / 100 7室、昭和2年(1927年)築の建物を2012年に宿として再開。

なぜ選ばれるか
豊島は、直島より人が少なく、車の往来もぐっと穏やかな島です。古宿 たかまつ屋は、家浦港の近くにある昭和2年築の元旅館を、2012年に宿として再開した一軒。畳の和室が7室あり、家族4人でも布団を並べてくつろげます。港から集落へ続く道は車がほとんど通らず、朝は子どもと海沿いを歩き、路地の猫や畑を眺めながら宿へ戻る、そんな時間が過ごせます。BBQ道具やレンタサイクルの手配も頼めるので、島内の美術館めぐりと組み合わせやすいのも家族向きです。朝食は500円で付けられ、身軽に泊まって島の食堂を試すこともできます。
集約レビューの傾向
公開レビューデータを集計すると、「島全体が静かで子どもをのびのび歩かせられた」「古い建物の雰囲気が心地よい」という、島の静けさと建物への評価が中心です。もてなしの丁寧さを挙げる声も見られます。一方で、豊島はフェリーの便数が直島より少なく、時刻表を読み違えると足止めになる、という指摘があります。往路・復路の便を先に決めてから予定を組むと安心です。古い民家の宿なので、段差や設備は現代のホテルと異なる点も、乳児連れは事前に確認しておきたいところです。
向く人 / 向かない人
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向く:
とにかく静かな島で過ごしたい家族、古民家の雰囲気を楽しめる子ども連れ、美術館めぐりと島歩きを両立したい旅程 -
向かない:
便数の多い交通を求める人、段差の少ないバリアフリーが必要な乳児・高齢者連れ、夜遊びや買い物の便利さを重視する旅程
具体情報
- 最寄り港: 家浦港から徒歩圏(集落内)
- 部屋: 和室7室(1階・2階)、家族4人で使える広さ
- 食事: 朝食は500円のオプション、BBQ道具・レンタサイクルの手配可
- 建物: 昭和2年(1927年)築の元旅館を2012年に再開
- フェリー: 家浦港は宇野・宮浦(直島)・高松方面と結ぶが便数が少なめ、時刻表の事前確認が必須
よくある質問
Q. 何歳から泊まれますか。乳児は大丈夫ですか。
A. 4軒とも年齢制限は設けていませんが、島の宿は設備が簡素なところが多く、ベビーベッドや離乳食の常備は期待できません。乳児連れなら、ミルク・おむつ・常備薬は本州の港で用意してから渡るのが安全です。休暇村 大久野島は和洋室があり比較的動きやすく、古民家のたかまつ屋は段差があるので、歩き始めの子には注意が必要です。
Q. 島にコンビニやスーパーはありますか。
A. 今回の4軒がある大久野島・直島・豊島には、いずれも24時間営業のコンビニがありません。直島の宮浦港周辺や豊島の家浦に小さな商店やカフェがある程度です。飲み物・おやつ・常備薬は、忠海・宇野・高松などの本州側の港で買ってから乗船するのが確実です。
Q. フェリーの最終便は何時ですか。
A. 島によって大きく違います。忠海発・大久野島行きの最終は19時15分ごろ。直島は宇野港との間の便数が多い一方、高松港へ車で渡る最終便は17時ごろと早めです。豊島は便数がさらに少なく、時刻表を読み違えると足止めになります。到着時刻から逆算し、往路・復路の便を先に決めてから宿を予約するのが失敗しないコツです。
Q. 急に子どもが体調を崩したら、どうすればいいですか。
A. 島には夜間対応の総合病院がなく、フェリーの最終便を過ぎると本州側への搬送に時間がかかります。直島・豊島には診療所がありますが、診療時間は限られます。大久野島は医療機関がなく、休暇村スタッフを通じて本州へ渡る形になります。持病のある子は薬と保険証を必ず持参し、体調がすぐれない日は無理に渡島しない判断も準備のうちです。
Q. 車がなくても島内をまわれますか。
A. まわれます。大久野島は一般車が入れないため、送迎バス・レンタサイクル・徒歩が基本です。直島・豊島はレンタサイクルや町営バス、電動アシスト自転車が使え、宿でも手配してくれるところがあります。むしろ車を持ち込まないほうが、子どもと歩く時間を長くとれます。
本記事の参考情報
・竹原市観光協会 — 大久野島・忠海港エリアの観光情報
・うどん県旅ネット(香川県観光協会) — 直島・豊島エリアの観光情報
・Wikipedia: 大久野島 — 島の歴史・地理の背景
編集部から
島を選ぶ旅は、便利さを少し手放すかわりに、子どもが自分の足で歩く時間を取り戻す旅でもあります。今回の4軒に共通するのは、車の往来が少なく、玄関を出てすぐに歩き出せること。そのぶんコンビニも夜間の病院もなく、フェリーの時刻に生活が合わせられます。だからこそ、往路・復路の便と常備薬だけは先に決めておく——それが晩夏の島旅を安心して楽しむ準備です。次の連休、子どもと道の真ん中を歩く1泊2日を、どの島から始めますか。
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