夏の夜、宿のスタッフやガイドと一緒に樹液の出る雑木林へ入り、6〜11歳の子どもがカブトムシやクワガタを自分の手で見つけられる宿を、編集部が5軒選びました。都市部で暮らす家庭にとって、樹液の出る木がどこにあるのか、夜の森は安全なのか、懐中電灯や長靴はどう用意するのか——このあたりが分からないまま、子どもの「捕まえてみたい」に応えるのは難しいものです。そこで、宿側が夜の昆虫ポイントまで案内し、装備の貸出まで面倒を見てくれる高原・里山の宿を、開催時期(7〜8月)・対象年齢・所要時間・貸出品まで確認して並べました。標高があり森に隣接した立地なので、夜の空気も涼しく、翌朝は温泉やプールでゆっくり過ごせます。
| # | 宿 | エリア | Score | 客室 | 目安価格 | 1行特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 軽井沢プリンスホテル イースト | 長野・軽井沢 | 92 | 159 | ¥70–¥118k | 夜の森にトラップを仕掛けて回る観察会 |
| 2 | TOWAピュアコテージ | 栃木・那須高原 | 91 | 72 | ¥56–¥84k | 予約制の夜のカブトムシ採取ツアー |
| 3 | 八ヶ岳グレイスホテル | 長野・野辺山 | 92 | 48 | ¥37–¥54k | 星空保護区の森でスタッフが採集ポイントを案内 |
| 4 | みなかみホテルジュラク | 群馬・みなかみ | 91 | 96 | ¥50–¥63k | 森の体験施設と組み合わせる里山の大型宿 |
| 5 | 白樺リゾート 池の平ホテル | 長野・白樺湖 | 88 | 265 | ¥48–¥85k | 湖畔の森と遊園地、雨でも遊べる総合リゾート |
※ 目安価格は公開販売価格の集計に基づく参考値で、実際の予約料金とは異なります。1泊2名利用時の1室あたり料金(税込)です。昆虫プログラムの開催時期・時間・対象年齢は年により変わるため、宿泊前に公式サイトで確認してください。
1. 軽井沢プリンスホテル イースト — 長野・軽井沢
夜の森に仕掛けたトラップを懐中電灯で巡る「夜の昆虫観察会」。要予約で、6歳前後の子どもが親と一緒に参加できる一軒。
Media Picks Score: 92 / 100 159室、リゾートホテル。
目安価格 ¥70,000–¥118,000 / 泊 (2名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
敷地内の「ネイチャーキッズ森の家」が用意する夜の昆虫観察は、あらかじめスタッフが樹液や灯りのトラップを仕掛け、そこを親子で巡る形なので、初めての家庭でも空振りしにくいのが利点です。理由は3つ。夜の森にプログラムとして入るため道と安全が管理されていること、駅から近く電車移動の家族でも来やすいこと、そして森・プール・温泉が一体で、昆虫だけに賭けない旅程が組めることです。
集約レビューの傾向
公開レビューを集計すると、子ども向けの自然プログラムの充実と敷地の広さへの評価が安定して高い一方、大型リゾートゆえ食事どころや大浴場が混みやすいという声も見られます。虫が主目的の家族には自然体験の満足度が、そうでない家族には施設全体の使い勝手が、それぞれ印象に残る傾向です。
向く人 / 向かない人
- 向く: 初めて夜の昆虫さがしに挑む小学校低学年、電車で来たい家族、昆虫以外の遊び(プール・散策)も確保したい旅程
- 向かない: 静かな少人数の宿を望む家族(規模が大きい)、料金を¥50,000以内に抑えたい旅程、深い山奥の秘境感を求める人
具体情報
- 最寄り駅: JR・しなの鉄道 軽井沢駅からタクシー約5分(送迎あり)
- 夜の昆虫観察会: 夏休み期間の夜に開催・要予約(森の家プログラム)
- 対象: 未就学児〜小学生の親子(保護者同伴)
- 貸出: 観察プログラム内で懐中電灯などを用意(虫かごは持参が安心)
- ほかの遊び: 屋外プール、森の散策路、周辺にアウトレット
2. TOWAピュアコテージ — 栃木・那須高原
夏の夜、スタッフと出る予約制のカブトムシ採取ツアー。人気で一晩に予約が集中するため、宿泊予約と同時の申込みが安心な一軒。
Media Picks Score: 91 / 100 72室、コテージ・グランピング。
目安価格 ¥56,000–¥84,000 / 泊 (2名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
那須ハイランドパークのオフィシャルホテルで、敷地そのものが那須高原の森に囲まれています。夏に開催される昆虫・カブトムシ採取ツアーはスタッフが同行する予約制で、夜の森に慣れていない家庭でも安心して踏み込めます。選んだ理由は、コテージ主体で他の家族と距離を取りやすいこと、遊園地と組み合わせて昼夜の遊びが完結すること、そして森の濃さがそのまま虫の多さにつながることです。
集約レビューの傾向
公開レビューの集計では、コテージの独立性と広い敷地、家族向けアクティビティの多さが評価される一方、繁忙期は人気プログラムの予約が取りづらいという指摘が目立ちます。虫さがしを目的にする家族には森の環境が、遊園地目的の家族には利便性が、それぞれ印象に残る傾向が見て取れます。
向く人 / 向かない人
- 向く: 車で来る家族、遊園地と昆虫さがしを1泊で両立したい旅程、コテージで気兼ねなく過ごしたい人
- 向かない: 公共交通中心の旅程(車が便利)、静かな温泉旅館を望む家族、繁忙期に確実な予約を求める人(早期申込みが前提)
具体情報
- 立地: 栃木県那須郡那須町高久乙、那須ハイランドパーク隣接
- 昆虫採取ツアー: 夏季に開催・予約制でスタッフ同行(週末を中心に人気)
- 対象: 小学生を中心とした親子(保護者同伴)
- 宿泊形態: コテージ・貸別荘・グランピングを中心に約72室規模
- ほかの遊び: 那須ハイランドパーク、りんどう湖ファミリー牧場が近い
3. 八ヶ岳グレイスホテル — 長野・野辺山
星空保護区の八ヶ岳山麓で、フロントのスタッフが採集ポイントを教えてくれる森の宿。48室と手ごろな規模の一軒。
Media Picks Score: 92 / 100 48室、リゾートホテル。
目安価格 ¥37,000–¥54,000 / 泊 (2名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
八ヶ岳の東側、標高約1,300mの野辺山高原に建つ森のリゾートです。周辺の雑木林にはカブトムシの集まる木があり、フロントのスタッフが採集ポイントを共有してくれるため、地の利のない家族でも探しに出やすいのが特長です。選定の理由は、価格が5軒で最も抑えめで手が届きやすいこと、48室と適度な規模で子連れでも落ち着けること、そして星空保護区ならではの澄んだ夜空も同時に味わえることです。
集約レビューの傾向
公開レビューを集計すると、スタッフの親身な対応と星空・自然環境の良さ、コストパフォーマンスへの評価が高く出ます。一方で、駅から距離があり車移動が前提になる点は留意が必要です。自然を主目的にする家族には環境と価格の釣り合いが、星好きの家族には夜空の質が、それぞれ印象に残る傾向です。
向く人 / 向かない人
- 向く: 予算を抑えたい家族、昆虫と星空観察を1泊で両取りしたい旅程、少人数で落ち着いて過ごしたい人
- 向かない: 電車中心の旅程(駅から遠い)、大型プールや遊園地を宿に求める家族、格式ある温泉旅館を望む人
具体情報
- 立地: 長野県南佐久郡南牧村野辺山、八ヶ岳東麓の高原
- 最寄り駅: JR小海線 野辺山駅から送迎あり(車移動が便利)
- 昆虫さがし: 夏季にカブトムシ採集が可能・スタッフがポイントを案内
- 夜の楽しみ: 星空保護区の澄んだ夜空、天体観察に適した環境
- 対象: 小学生を中心とした親子(保護者同伴)
4. みなかみホテルジュラク — 群馬・みなかみ
谷川岳を望む里山の温泉宿。近隣の森の体験施設と組み合わせ、昆虫にたっぷり触れる1泊が組める一軒。
Media Picks Score: 91 / 100 96室、温泉ホテル。
目安価格 ¥50,000–¥63,000 / 泊 (2名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
みなかみは谷川岳の裾に広がる里山と渓谷の町で、温泉宿にゆっくり泊まりながら自然体験ができるのが強みです。みなかみは夏に自然体験のイベントが各所で開かれ、宿泊とあわせてカブトムシやクワガタに親しむ計画が立てやすいエリアです。選んだ理由は、温泉宿としての満足度が高く大人も休まること、里山ならではの虫の豊かさ、そして関越道と上越新幹線でアクセスしやすいことです。
集約レビューの傾向
公開レビューの集計では、温泉と食事の満足度、家族連れへの運営の丁寧さが高く評価されます。一方、大型ホテルゆえ館内が賑やかになりやすい点は好みが分かれます。温泉重視の家族には湯と料理が、子どもの体験重視の家族には近隣施設との組み合わせやすさが、それぞれ印象に残る傾向です。
向く人 / 向かない人
- 向く: 温泉でしっかり休みたい家族、新幹線で来たい旅程、昆虫体験に加え川遊びや渓谷散策も楽しみたい人
- 向かない: 静かな小規模宿を望む家族、宿の敷地内だけで昆虫さがしを完結させたい人、ごく低予算を優先する旅程
具体情報
- 立地: 群馬県利根郡みなかみ町湯原、谷川岳を望む温泉地
- アクセス: 上越新幹線 上毛高原駅または関越道 水上ICから車圏
- 昆虫体験: 夏季に近隣の森の体験施設と連携したイベントを案内
- 宿の設備: 温泉大浴場、家族向けの食事プラン
- 対象: 小学生を中心とした親子(保護者同伴)
5. 白樺リゾート 池の平ホテル — 長野・白樺湖
白樺湖畔の森と遊園地が一体の総合リゾート。昆虫さがしが天候に左右されても、館内で1日遊べる保険がある一軒。
Media Picks Score: 88 / 100 265室、リゾートホテル。
目安価格 ¥48,000–¥85,000 / 泊 (2名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
白樺湖畔、標高約1,400mの高原に建つ大型リゾートで、ホテルを囲むように遊園地・プール・温泉がそろっています。夏は森を舞台にした自然観察プログラムが用意され、子どもが虫や生きものに触れる機会があります。選んだ理由は、天候が崩れても屋内施設で1日過ごせる懐の深さ、湖畔の森という虫の集まりやすい環境、そして年齢差のあるきょうだいでも全員が退屈しにくいことです。
集約レビューの傾向
公開レビューを集計すると、遊園地・プールを含む館内の遊びの多さ、雨の日でも困らない点が家族連れから高く評価されます。一方、規模が大きく休前日は混み合いやすい傾向も見られます。とにかく子どもを飽きさせたくない家族には施設の総合力が、自然だけを静かに味わいたい家族には賑わいが、それぞれ印象に残ります。
向く人 / 向かない人
- 向く: 年齢差のあるきょうだい連れ、雨天の保険がほしい旅程、昆虫だけでなく遊園地・プールも楽しみたい家族
- 向かない: 静けさや秘境感を求める家族、少人数の宿でこもりたい旅程、賑わいを避けたい人
具体情報
- 立地: 長野県茅野市北山白樺湖、標高約1,400mの湖畔高原
- アクセス: 中央道 諏訪ICから車圏、茅野駅から送迎あり
- 自然プログラム: 夏季に森の自然観察・生きもの体験を開催
- 館内施設: 遊園地(ファミリーランド)、プール、天然温泉
- 対象: 未就学児〜小学生の親子(保護者同伴)
よくある質問
Q. ベストシーズンはいつですか?
A. カブトムシ・クワガタが最も多く見られるのは梅雨明けの7月中旬から8月中旬です。標高のある高原では平地よりやや遅れて盛りを迎えることもあります。編集部が推す時期は、天候が安定し夜も過ごしやすい7月下旬から8月上旬。盆の前後は宿もプログラムも混み合うため、狙うなら平日を軸に組むと余裕が出ます。
Q. 予約のタイミングは?
A. 夏休みの週末や盆は数週間〜1か月前から埋まり始めます。特に那須のTOWAピュアコテージのように人気の夜ツアーは一晩で申込みが集中するため、宿泊予約と同時に体験の空きも押さえるのが安心です。キャンセル料の規定は宿ごとに異なるので、申込み時に確認してください。
Q. 何歳から参加できますか?
A. 多くの宿で対象は小学生(6〜11歳)前後を想定していますが、保護者同伴なら未就学児が参加できるプログラムもあります。夜の森を歩くため、暗さや虫を怖がらないか、子どもの様子を見て判断するとよいでしょう。年齢の下限や同伴条件は宿により異なります。
Q. 懐中電灯や長靴は借りられますか?
A. 観察プログラム内で懐中電灯を用意する宿が中心ですが、長靴や虫かごは持参が安心です。足元は滑りにくい運動靴か長靴、服装は肌の露出を抑えた長袖・長ズボン、虫よけと帽子を用意しておくと快適に歩けます。捕まえた虫を持ち帰るなら通気性のある虫かごを持っていきましょう。
Q. 雨の日はどうなりますか?
A. 夜の昆虫プログラムは天候により中止・延期になることがあります。その点、白樺リゾート 池の平ホテルのように遊園地やプール、温泉を館内に備える宿なら、虫さがしが流れても1日過ごせる保険になります。天気が読みにくい夏は、こうした複合型の宿を選んでおくと旅程が崩れにくくなります。
本記事の参考情報
・軽井沢観光協会 — 軽井沢エリアの自然・観光情報
・那須高原観光協会 — 那須高原の見どころ・アクセス
・Wikipedia: カブトムシ — 生態・活動時間帯の背景
編集部から
5軒に共通するのは、夜の森という「わからなさ」を宿の側が引き受けてくれることです。樹液の木の場所も、安全な夜道も、装備の揃え方も、家庭だけで用意しようとすると腰が引けてしまう。だからこそ、スタッフやガイドが先に立つ意味は大きいと感じます。標高のある高原は真夏でも夜が涼しく、虫にとっても人にとっても過ごしやすい環境です。予算重視なら八ヶ岳グレイスホテル、遊びの総合力なら池の平、温泉でゆっくりならみなかみ——同じ「夜の昆虫さがし」でも、宿の性格で旅の色は変わります。今年の夏、子どもが自分の手でカブトムシをつかむ瞬間を、どの森で迎えますか。